ジョイフル (12)

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※※ フィクションです。実在のモデルはいません。フィクション ※※


「ぷっ。笑ったら申し訳ないけれど、ほんとあかあおさん、ああいう系に捕獲されやすいですね、たまらんですね。」

「くぅさん、めんどくせー、って言ったでしょ。前から知り合いですか?シャンクス」

「一度、めんどくさいやりとりあって。なんか言ってたでしょ。ウケますよね。」

「いや、スクショがすごい。吐きそうになった。ホリック?スクショ中毒?」

「うん、あと、スクショ依存症?スクショを集めてニヤニヤしてる性癖?」

「ああ。あの人、何の仕事してるんですか?」

「さぁ。実家が太いらしく、生前贈与で賃貸物件をいくつか持っているみたいですよ。あとはスクショ取ることが仕事じゃないですかね。」

「そうですか。言いづらいけれど、けうけむさんにデジャブ。人の話を止めるし、自分は悪くないし…。でもシャンクスさんはけうけむさん、嫌いみたいですよね。」

「前にあったのよ。たぶん、その時のスクショ、お互い、持ってるんじゃないかな。それで、お互い自分の都合の良いようにねつ造してるでしょ。二次創作?ははは。同類ですよ、はたから見たら。それに相手が黙ったら勝利、みたいに言うのは、あまりにも時代遅れ。」

「なんかLINEグループ、それもシャンクスさんが属していないグループのスクショも持っていました。」

「あるあるですね。きっと、SNSは全部複数アカウント持ってますよ。だから、そのLINEグループも本当は入っているのではないですかね。ツイッターだって、辞めたと言ってもきっとやってますよ。

ちょっと、キモ沈みますね、気分。面倒だし、話題切り替えるためにも、少し時間ゆっくりして戻りましょう。あと2人、みるるさんのお友達が到着してから戻るくらいで。一人はみるるさんの修行仲間で、もう一人はその女性のツイ友の20歳代の女性らしいですよ。」

「おお。平均年齢一気に下がりますね。ははは。それにしても、ハラトビさん、シャンクスさんのこと、気にならないのですかね?」

「うーん、確認はしていないけれど、あーてぃーだびゅ仲間ではいいけれど、人格は好きではないでしょうね。ただ、福岡の人やさしいから、ケンカするよりも笑ってその時間を楽しく過ごそう、っていう想いで、なにも言わないのではないかな。あるいはハラトビさんとしては、シャンクスさんがいつか変ってくれる日を待っているのか…。

今日もうちら呼ばれたの、昨日楽しく色々な話ができたから、その延長だろうし。ハラトビさんはわかっていますよ。楽しく、笑って、ジョイフルジョイフル。それが好きなはずですよ。だから、あかあおさんもシャンクスさんにかき乱されないでくださいね。もう十分心得ていてすでに耐えているようですけれど。ははは。」

「ははは。けうけむさんに鍛えられましたよ。それに、もう30分近く話したのでノルマ達成でしょ。どなたかにパスしたいです。あ、女性陣はどうですか?」

「うん。まあ、楽ですよ、うんうん、そうなんだって言いながら、ちょっとオーバーアクションでお話聞いてあげればいいだけなので。性格はおふたりともおっとりしてる。常識人。杏さんも、みるるさんも。あかあおさんには、申し訳ない30分だったけれど、こっちは平和でした。修行もそれほど必死というのではなく、ワーク・ライフ・バランスならぬ、修行・ライフ・バランスがよくとれていて、いい人たちです。」

買い物をし終わって、ロビーでなんとなく時間をつぶしていると、そこに、ヤブローさんからURLつきでLINEがきた。

「昨日はどうもありがとう。もう、話してもらって大丈夫です。トラザン、なにを考えているのか、青からの警告文、ブログに公開した。おまけにnoteでも販売です。ほんと、もう付き合いバッサリにしたいです。ハラトビさんにもよろしく伝えてください。」

URLをクリックし、ブログを見ると、親展と書いてある封書の画像とともに、その親書の一部がスキャンされてアップされていた。宛名にあるトラザンさんの住所・名前は消してあるけれど、発信元、そう、青からの文書リファレンス番号は消していなかったまぬけ???

日本初A380機材にて弊社が運航しております東京ホノルル間のフライト機内の様子を写しているユーチューブ動画に対して、肖像権侵害、プライバシー侵害に関する苦情が弊社に複数件よせられております。当該ユーチューブ・アカウントの既存動画、A380機材にて撮影されている座席の位置、お寄せいただいているお客様の声をもとに、弊社独自の調査を規約に基づき実施したところ、当該ユーチューブ・アカウントが掲載している動画の撮影者はトラザンさんである可能性が高いという結果に至りました。

と、書かれていた。続いて、トラザンさんのA380機材利用時を含めた、ユーチューブに動画をアップしているものの、利用日時、フライト番号、利用区間、利用クラス、座席番号を動画と紐づけて列挙してあるそうだ。それは、ヤブローさんから聞いた。スキャンでは文字が途中で切れいていた。

その文書のスキャンに続き、

負けません!トラザンは戦場カメラマンのごとく、いち早くみなさんに情報を届けるために今後もがんばります。応援したい方、この親書の全文を読みたい人は公開していますので、是非ご覧ください。

とnoteのリンクを貼っていた。noteのリンクをクリックすると300円の記事だった。

え、親書をnoteで公開ですか。大丈夫か?と思った。法的には問題ないかもしれないけれど、マナー的には明らかに疑わしい。信義誠実の観点からにどうなの?まあいいや。俺には関係ない。それに、内容は、ヤブローさんから聞いた通りだろうから、買わない。10円でも買わない。ただでももう読まないよ。

俺はこの件ノータッチ。気の置けない人の前以外ではコメントも言うまい。ノーコメント。お好きにどうぞ。ヤブローさんが困っているならそれに関する建設的な意見はヤブローさんや、親しい人には言う。トラザンさんはFFでもないし、不特定多数に向けてのコメントはしない。

それを見て、立ち止まっている間、くぅさんは何も言わずに待っていてくれた。

「なんかありました?もう少しゆっくりしてから戻ります?」

と声もかけてくれた。それで、今みた画面をくぅさんに見せようと思った瞬間、ハラトビさんがちょうどエレベーターから降りてきた。

「これ。トラザンさんだったんですね。昨日の話。」

教えるまでもなく、すぐにハラトビさんもそれを見ていた。

「シャンクスさんが結構こういう話になると面倒くささがアップするので、気をつけてくださいね。それを先に言いたくて、ちょっと外して下りてきました。

さっきもあかあおさんにまかせっきりでごめんなさい。あの人の結婚の話になるとループしちゃうんですよ。もう結婚できない、といいながら、できないんじゃなくて、しないだけ、って思っているし。でも彼女は欲しいし、できないし、って。とりとめのない話になる。結婚の話がでたあとは、ちょっと荒れて、誰かを攻撃する。それが、本人は論破だと言うけれど、今まで見てきたケースはたいてい相手がうんざりして黙るだけ。そういうのもう見たくないんですよ。あーてぃーだびゅのつながりあるから、そこの部分だけにしたいんですが、福岡来るとき、毎回連絡来ちゃうんですよ。それでほぼ毎回同じ脳内論破コスプレ大会を一人でやるんです。一人ごっこですよ。」

脳内論破コスプレ。ウケる。いや、そのめんどくささ、私も知ってますよ。前に一度やられた。論破しただのくだらないこと言って、それを言いふらして、自分の周りにいるひとと、私を遮断しようとしたんですよ。誰も相手にしませんでしたけれど。きっかけは彼女作る作らないの話でしたよ。ふふふ。その後、私が離婚したことをどこかで聞きつけて、自分のせいかもしれないって勝手に言いまわっていて、口から心臓が飛び出るくらい驚きました。」

「ああ、わかる。どこでもそうなんですよ。根は悪い人ではないけれど、人との付き合いが幼稚園生マインドなんですよ。なので、悪いと思いつつも、さっき、席、移動しました。すみません、あかあおさん。」

「いえいえ。もう、十分わかっていますよ。昨日あれだけ笑顔だったハラトビさんのお顔が能面になっていたから。大丈夫です。お気遣いありがとうございます。」

「やっぱりあかあおさん、わかってくれる。加えてこれも想像できるでしょうけれど、航空会社からの警告文やら、中の人、と言う単語がでると、また違った意味での面倒くささがでてくるのです。自分が一番物知りでないとイヤイヤがでちゃう。あの人、誰よりも中の人情報に詳しくなりたいんですよ。だから僕にもからんでくるんですよね。中の人からの情報が早いし、確かだと言うことを知っている。それで、絡んできているんです。他では、ハラトビ長老の言うこと、古いよね、とかも言ってるのよく耳に入ってきます。でも、利用されてあげているんですよ、こんな言い方したくないのですが、私が彼を見捨てると本当に誰もいなくなっちゃうから…。あ、あと注意事項は学歴ね。学歴と職歴は触れないでください。もし、お二人が東大ならばいいんですが。東大には敵わないけれど、それ以外の学歴は全部ナイフみたいに尖ります。特に私大の6大学。」

あ、とハラトビさんの目が留まって、話を止めた。

「あ、たぶん、あの二人かな。うん、服の色があっている。マロンさんエリーさんって言ってた。迎えて、先にあがっていますね。しばらくしたら戻ってきてくださいね。帰っちゃわないでくださいよ。ははは。お二人とはもっとお話したいし。」

と言って、違う方向に走って行った。後姿が少ししか見えなかったけど、確かに女性2人だ。くぅさんと二人、もう一度コンビニに行き、スイーツとカットフルーツも追加で買った。

ファミマで買い物をしたので、俺のファミペイで支払いをした。よかった。ここがセブンだったら、7ペイ使えないと言うか、ペイペイ使うのすら、ちょっと不安だったよ。もう大丈夫だろうけれど。

「ね。ハラトビさんは、もっとうちらと話したいんですよ。なので、シャンクスは華麗にスルーであしらっていきましょう。穏やかに楽しく楽しく。」

と部屋に戻るエレベーターの中でくぅさんは言った。

エレベーターを降り、のろのろと部屋に向かい、コーナールームのベルを押す前に手が止まった。中の様子がちょっとおかしい。部屋の外にまで大きな声が聞こえる。なんだろう。大丈夫かな???とにかくベルを押してみた。

ドアを開けたのはハラトビさんではなく、杏さんだった。不安MAXの顔をしている。

なにしにきたん?またストーカーかよっ。

奥で怒鳴り声が聞こえる。

「はぁ?別にたまたまでしょ。お前に関係ないじゃん。ハラトビさんに会ってみたくて来ただけだよ。むしろなんでお前がいるんだよ。しつけーな。ツイッターから逃げたんだろ。一生沈んでろよ。

「ころころ名前変えて、逃げたくせに、界隈かぎまわってんのはお前やろ。なんや、マロンって。サオりんけうけむ桃栗3年、それで、次はマロンか?栗からマロンか桃もあったんちゃうんけ?牛乳吹くわ。サカモトが名前変えるごとに進化か?被害者増やしてるやん。名前変えてポケモンにでもなったつもりか?

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