ジョイフル (4)

スポンサーリンク

そして今俺たち3人DP北。これから福岡に向かう。もう少し後、9月になってからだったらJALのA350に乗れたかもしれないけれどまあいいや。

早めにゲートに行って、優先で乗ろう。そのためのJGPだから。あと10分して出ればいいかな。そんなことを考えていると、くぅさんが、

「あ、さっき、面白いマイラーさんいらして、あかあおさん、紹介したいので、ちょっと早めにゲート行きませんか?」

と言ったので、10分待たずして、福岡行きのゲートに向かった。

面白いマイラーさんって誰だろう?変な人だったら、かかわりたくないな。みどりも一緒だし、盗撮とかされても困るしな。けうけむトラウマもあるしな。でもくぅさんが言うなら大丈夫だろう。

「あっ、いたいた。今日は優先しないでちょっと彼を見てから最後に乗りましょうよ。あんなに面白い人、いませんから。一番前のあの人です。ちょっと動き見てみてください。奥さまは先にお乗りになっていてください。」

何のことだろうと思ったら、優先のコールもかかっていないのに、一番前に並んで、手にペンを持っている男性がいた。何か思いつめたように真剣なまなざしで、誰よりも先に搭乗しようとしている。彼が並んだら、人がわらわらと続いて並び始めた。コールがかかる前なのに。それに、彼もダイヤだろうになんであんなに早く並ぶのかな?

お手伝いが必要な人の搭乗が始まったときも彼はメモから目を離さない。まるで何かをイメージトレーニングしているようだ。そして、お手伝い搭乗が終わるやいなや、いの一番にゲートを通った。なのに、機内に進まないで、入口の横に立って、メモを取り出している。動きが変だ。

「近くに行ってみてみましょうよ。」

くぅさんが小声で言うので、ちょっと近寄って何をしているか見てみると、搭乗券の裏に、正しいと言う字をかいて何か勘定している。


https://www.yuramatayuramata.com/entry/jal_jgc_member_number

「あ、あれね、あの人のライフワーク。人が見逃しがちなことが気になって、チェックするの。ゆらゆらまったりさんっていうの。ちょっとキモウケるでしょ?

それに、他にもいろいろなどうでもいいことをチェックして、それを記事にしているけれど、今日は、実際にどれくらい会員がいるか自力で勘定してるの。ゲート通る時の音がちがうでしょ。それを自分で聴いて勘定してるの。ちょっとおかしいよね。ふふふ。」

「へー。面白い。余裕があっていいな。そういうの。おもしろい。そういう着眼点、最高。修行というか、旅の奥行きがひろがるよね。感動しちゃいそう。人と人がどうしたとか人間関係のことばかり気にするよりも、純粋に対象があってそういう面白いのいいな。」

「あとね、メタルっていうダイヤの中でも選ばれし者のステイタス。それを真剣に狙いに行ってるの。すごくおもしろいよね。」

「へー、あ、それは、ブログ、みたことあるかも。ツイッターもフォローしてる。」

「ですよね。さ、じゃ、行きましょう。人も切れてきたから、そこで、音がちがうと、えっと思うだろうし、声かけてみましょう。」

みどりは先に行ったので、くぅさんと二人、ゲートを通ると音がちょっとまわりと違って、ゆらゆらさんは手を動かして正しいに二本加えた。そこで、くぅさんが声かけた。

「今日はうまくいった?ゆらゆらさん」

「あっ、えっ、見てたんですか?もう搭乗済みかなと思ってたんですよ。くぅさん、人が悪いなー、見てたなら声かけて、片方データ取るの手伝ってくれればよかったのに。はははは。」

とゆらゆらさんは笑った。ひとがよさそうな笑顔で、俺は会釈をして、まだ駆け込んでくる人のカウントをするのを邪魔しないようにした。

本当に最後になって、ゲートの係員さんが、

「さ。これでクローズです。今日はちゃんとデータ、とれましたか?ふふふ。急いでお席にお願いします。」

とやや失笑気味に言った。結構有名なのかな?すごいな。まあ、とにかく急がなきゃ。くぅさんとゆらゆらさんと3人で機内に急いで入った。そこで、

「あかあおです、はじめまして。」

と言ったら、ゆらゆらさんが、びっくりしたように、

「えー、はままっちょのあかあおさん??なんだもっと早くに声かけてくださいよー。くぅさんが、さっきもう一人マイラーさん来るって言ってたけれど、あかあおさんだったのか。あのはままっちょの写真、すごく気になっていたんですよ、いろいろポーズあるし。あの写真でコマ送りマンガ作ったら面白いと思うんですよ。」

と笑って言った。

うわ、そんな視点を持ってはままっちょを見てくれた人がいたなんて。すごくうれしいよ、俺。俺も実はそれ同じこと考えていたんだよね。服装やポーズでグルーピングしたかったの。なんかゆらゆらさん、はじめましての気がしない。

機内では席はバラバラだったけれど、ゆらゆらさんも今日は福岡泊り、明日朝早めに鹿児島に行かれるそうなので、夜どこかで会えたら会いましょうと、博多駅までの地下鉄の中で話した。短い間だったけれど、今後調べたいこともあるという話も聞けた。博多の駅に着いてから夜の時間を約束して別れた。楽しみだな。どんなことを狙っているか、夜、聞いてみよう。

くぅさんも仕事を済ませるため、そこでいったん別れた。みどりと俺はホテルに向かった。

(special thanks to ゆらゆらまったりさん)

コメント

タイトルとURLをコピーしました